Twitterでも度々話題になる投資手法問題。
有料投資情報は有用?
様々な有料投資情報がインターネット上に溢れていますが、そのどれを試しても殆どが無駄に終わるでしょう。儲かる情報を他人に教えるより、自分で活用すれば良いのですから。外部に公開してしまえばその情報はどこに流れるか分からず、一気に有効性を失うかも知れず、有用な情報ほど公開する理由が有りません。しかし一部で例外も有ると思います。株価は企業の業績や資産価値で上下するのではなく、株価の上値を買えば上がり安値を売れば下がります、これ以外の変動要因は有りません。
なので情報配信元が巨大な資金を持っている、もしくは巨大なネットワークで購買資金を集められるならば力づくで株価を変動させ、それによって会員に利益を与える事も可能でしょう。
株価を意図的に変動させる目的での売買は法に触れますが、このような事は昔から行われています。最近でも明らかに通常と異なった値動きをする株はいくらでも見付かります。
少し前では「ニチダイ」や「杉村倉庫」が話題になっていましたね。
これらの銘柄を手がけた本尊(ほんぞん、と読みます。株価のつり上げを行う主体の事。)は相当な資金を持っているのは確実です。しかしその本尊が有料情報を手掛けているというのも聞いたことが有りません。これも情報を厳格に管理しなければ株価の仕掛けが成功しないからだと思います。
…結局儲かる情報が簡単に手に入ることは絶対にありません。
PER(株価収益率)は有用?
PERとは株価の割安度を測る指標で、株価を企業が稼いだ利益で除した数値です。株価が1000円に対して、企業が1株辺り50円の利益をあげた場合PERは20となります。
よってこの数値が小さいほど株価に対して利益が大きいことになり、割安と言えるのです。
PERの数値を企業毎に調べてみると、かなりの差があることがわかるかと思います。中にはPERが5しかない企業、一方で500を超えているような企業も有ります。
例えば現在の株価で7940東証1部ウェーブロックホールディングスはPER4.73となっています。
一方で6324東証JQS(株)ハーモニック・ドライブ・システムズのPERはなんと6000を越えています…。この二社を比べると割安度に1000倍もの差があることになりますね。
しかし利益の急減が一時的な減損損失であれば来期はまた業績が良くなるかもしれませんし、毎年の利益以外にも企業が持つ現金や資産も企業価値として考えるべきです。
PERが低く割安なのも化学セクターであれば為替や資源価格により利益の浮き沈みが激しい、ゲーム株の新作リリース直後は一過性の利益が上乗せされているなど何かしら割安な理由が有るはずです。
PERが低いとは大きな利益をあげているにも関わらず、企業に人気が無く株価が低いことを表す指標でもあるのです。
先程も述べたように株価とは企業価値とは直結していません、いくら企業が利益を得ようとも配当性向が低く株主に分配されなければ意味が有りませんし、誰かが上値を買わなければ株価が上がる事も無いのです。
聖杯は存在しない
変化し続けるマーケットにおいては万能な戦術も戦略も存在しないのです。
しかし1つ重要な事は、エントリーとイグジットの戦略を変えないことです。割安だからエントリーしたのに、更に株価が下がった(=より安くなった。)なら売らずに買い増しするべきです。何かカタリストに期待して買ったなら、それが実現するまでは持つべきだと考えます。短期的なリバ狙いで買ったのに、ずるずると株価が下がってしまい結局長期塩漬けに…こんなのは一番ダメです、すぐに損切りするべきでしょう。
買う理由・売る理由を明確にしていけば自ずと自分のルールが確立され、周りの投資戦略に惑わされることも無くなると思います。自分だけの投資手法を見つける事こそが、最終的に目指すところだと思います。