創薬ベンチャー銘柄考察:ステムリム

創薬ベンチャー銘柄考察:ステムリム

企業概要

株式会社ステムリムは再生医療に関わる創薬を行っている企業です。https://stemrim.com/

再生医療と言うとサンバイオやヘリオスのiPS細胞など生きた細胞を使用するイメージですが、ステムリムは再生誘導薬という特殊なペプチドを用いています。生きた細胞を使わず、化学合成可能なペプチドで生体の再生を行えるならばコストや時間的なメリットはとても大きくなります。

またサンバイオを例に取ると投与方法も損傷部位に直接投与が必要で、脳梗塞であれば開頭して大掛かりな手術が必要になります。その手技の熟練度により効果にバラつきも起こる可能性があります。ステムリムの再生誘導薬は静脈投与可能で、骨髄から外胚葉性間葉系幹細胞を血管内に放出させ、損傷部位を修復させます。

パイプライン

HMGB1ペプチド

この話だけ聞くとかなり凄い効果で、にわかには信じられません。しかし既に
HMGB1ペプチドは塩野義製薬へ導出されており、表皮水疱症という希少疾病を対象とした第二相試験で効果が確認されています。患者数からして第三相試験は行わずに承認申請になるはずです。また急性期脳梗塞についても第二相試験の実施中です。

そして塩野義製薬は表皮水疱症で効果を確認後、ステムリムに一時金の支払いを行い適応症の追加を行いました。

進行中の脳梗塞の治験結果もブラインドテストではないので塩野義は確認しているはずです。恐らくある程度良い結果が見えてるからこそ、市場規模の大きな関節症を適応に加えたのではないでしょうか?これに関しては再生医療の特例を使ってもある程度の規模の治験を実施しなければ申請できないと思います。この領域で成功すればファーストインクラスでブロックバスター化は確実です。

他にもPLはあるのですが、臨床ステージまで至っていないので実質これ1本が企業価値そのものであると思います。しかしこの1本だけでもサンバイオの時価総額を超えることは容易かと思います。

まとめ

未だ再生医療の分野は上市品も限られており、ベンチャー企業ではジャパンティッシュエンジニアリングが1品目表皮の再生で上市しただけとなっています。従来の薬とは大きく異なる可能性を持つ分野で、日本で上場している創薬ベンチャーの中で今一番可能性の高いのがステムリムではないかと思います。

しかし現状HMGB1ペプチド1本足なので、治験の中断などあった場合は非常に厳しくなります。塩野義製薬の実施する治験の状況に注視が必要ですが、今の感触は悪くないので長い目で見ていきたいです。

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